2006年01月18日

季節変動

売上に明らかな季節変動がある場合、資金繰りが悪化する可能性が高くなります。特に資金量に余裕がないベンチャー企業の場合、如何に季節変動を乗り越えるのかが鍵になります。

売上を平準化させるために、出来るだけ逆の季節変動を持つビジネスに投資することも有効な方法です。しかしもちろん複数のビジネスにシナジー効果がなければ、効果の上がらない多角化経営になってしまいます。

こう書くと「何を当たり前な」と思いますが、売上拡大を第一に考えるようなベンチャー企業の中は、急成長を高利の借金でまかない、それが どんどん膨らんでクレジットクランチに陥る企業も多いのです。
posted by けん at 00:00| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月15日

これでいいのか最近の金融機関

あらゆるメディアで非常に頻繁に消費者金融の広告が目に入ります。消費者金融は日常化して いまや生活の一部になっています。いまだにネガティブなイメージを持っている人も多いですが、若者を中心に消費者金融にそれほど拒否反応を示さず、気軽に手を出す人が増えてきていると思います。広告戦略としては 高い効果を挙げていると言えるでしょう。
そして最近 その広告に大手銀行の名前が堂々と出てきます。消費者金融の宣伝を行ってブランドイメージに傷がつくマイナスより、積極的にアピールして高い金利をぼったくるプラスのほうが大きいのでしょう。

しかし 今日いくらなんでも あまりに無節操ではないかという事例を見つけました。私はある銀行の口座を持っており そこからDMが来たんですが、詐欺スレスレというか 限りなく黒に近い灰色と思える文面がありました。以下、引用です
「何の運用もしていないお金が500万円ほどあったので「お試し外貨」のニュージーランドに500万円そっくり預けました。外貨預金は初めてだったのでちょっと心配だったのですが、何もしなければ始まらないので思い切って挑戦しました。
1ヵ月が経過しましたが日本円に戻すにはあまり良い時期ではなかったので、さらに約半月様子を見て日本円に換えた時は約10万円の利益となりました。遊ばしていたお金が1ヶ月ちょっとで10万円も稼ぎ出してくれて満足しています。(50代男性)」(ここまで引用)下の表にはニュージーランド ドル1ヶ月もの 金利 最大年15%(税引後 年12%)と書いてあります。

これを読んで、みなさんはどのように感じましたか? 「この低金利下で年15%なんて素晴らしい」と思った人は、かなり危ないです。「外貨預金だからリスクも高そうだけど、為替レート変動が15%以内なら儲かるのではないか」と思った人も、危ないです。私は「なんだ、このチェーンメールみたいな詐欺文面は!」と感じました。
注意しなければならない点は、1)外貨預金なので、ニュージーランドドル(NZD)が下落すれば、元本割れが発生する。2)15%という金利はキャンペーン金利と言われるもので、最初の1ヶ月しか適用されず 2ヶ月目からは通常金利2.5%(9月14日現在)に下がる。3)途中解約は出来ず、1ヶ月満期のものなら 1ヶ月ごとにしか解約出来ない。4)外貨預金を始めるときにはTTSレート(通常レート+1円)でNZDを買い、外貨預金を解約して円に戻すときにはTTBレート(通常レート−1円)が適用されるので、往復2円の為替手数料が取られる。という4点です。

これらを考慮すると、DMの事例にある約10万円の利益というのは全て為替益であることが分かります。1ヶ月のキャンペーン金利で稼げる利子は全て為替手数料で消え、更にマイナスになります。これらの注意事項は このDMの裏に 例によって小さな字で書いてあります。いわく「1ヶ月だけ運用した場合で為替の変動がなかった場合、TTSとTTBの差により元本割れとなりますのでご注意下さい」ということです。DMのレイアウトから考えて、この記載に気づく人は それほど多くないと思います。別の場所に小さい字でごちゃごちゃと書いてあり、普通は読む気になれません。
しかも通常金利が現在2.5%であることは、このDMに全く記載がありません。もちろん15%という高金利に比べ、笑えるくらいに低いからでしょう。さらに文面を普通に読むと 1ヶ月半後に外貨預金を解約したように思えますが、実際には前述の通り 中途解約は出来ません。つまり外貨預金を始めて1ヵ月後に解約し、ニュージーランドドルを普通預金に切り替えて、半月後に円に両替したというケースなのです(電話で確認しました)。これも 定期預金の高金利を享受しながら、為替レートが動いたら自由に両替できるという幻想を抱かせるトリックに思えます。

以下、簡単な計算をして見ます。
(9月14日現在の為替レート:1 NZD =78.18円、これを中値と呼びます)
500万円÷(78.18+1)=63,147.26NZD(円をNZDに両替)
63,147.26NZD×(1+0.12÷12)=63,778.73 NZD(NZDで金利が1%だけ(年12%の12分の1)もらえる)
63,778.73 NZD×(78.18-1) =4,922,442(NZDを円に両替)
4,922,442-500万円=-77,558
ということで、もし為替レートが変わらなければ、約10万円の利益の代わりに7万7千円以上の損をこうむる事になります。では50代男性はどうして約10万円の利益を得たかというと
5,100,000円÷63,778.73 NZD=79.96(TTSレート)
79.96+1=80.96(中値)
80.96÷78.18=1.03556(中値の変化)
つまり円をNZDに両替した日(外貨預金を始めた日)から、NZDを円に両替した日までに(1ヵ月半で)、ニュージーランドドルが3.56%も円に対して値上がりしたからなんです。50代男性さんはよっぽど運がいいか、為替レートを読む達人なのでしょう。
しかし 約10万円の利益と15%という高い金利を並べて書けば、おそらくほとんどの人が「金利が高いから儲かったんだ」と錯覚すると思います。これがこの銀行の狙いなのでしょう。金融知識のあまりない顧客を狙った非常に悪質な宣伝だと思います。
こんな詐欺まがいのDMを放置している金融庁ってどうなんでしょう?
posted by けん at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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