1994年初版という古い本ですが読んでみました。タイトルから敬遠される方も多いように思いますが、著者の日本への愛を感じる本です。本当に心配していなければこういう本は書けないと思います。震災後の政権の対応を見ても、この本で指摘されている問題点は歴然と残っていると感じます。
抜粋
官僚政治批判市民による影の省庁というのは、Twitter等のWebサービスがインフラになれる可能性はあるなあと思います。面と向かって人と政治を語るのは避けたくても、Webになら思っていることが書けるという人も多いのではないでしょうか?
・近代官僚制の父 山県有朋によって 法の正義より秩序を重視し、不文律・非公式の権力によって国を動かす仕組みが作られた
・日本の権力者は意思決定を説明するように求められておらず、その意思決定は状況に対する対処療法にしかなっていない
・公職にある人が日本の国益を気にかけていない
・政治エリートは普通の国民から信頼できる市民が誕生すると思っていない
バブルの失敗
・時が経てば必ず貿易黒字は通貨の切り上げにつながることを無視
・バブルで投資コストをゼロにし、オーバーローンになった
・バブル崩壊で企業には資産が残り、家計・金融機関から資金が消えた
日本を駄目にする腐敗した組織
業界団体、審議会、記者クラブ、大学
国民
・日本は「同質社会」であり、「調和がとれ、かつユニーク」「個人は所属する集団の要求に進んで従う」というイメージは幻想に過ぎない。みんな「しょうがない」と我慢してるだけ。
・日本企業の人々への心理的要求が多く、重すぎる。サラリーマンは疲れすぎて、政治活動をする気力がない
・市民が影の省庁をつくるべき
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